仙台関連の気になるトピックス

仙台関連の気になるトピックスに関して取り上げていきます。

バスタプロジェクト 仙台でも始動へ

「バスタ仙台」構想浮上 東道路との連結に期待 - 河北新報(2022年1月4日)

 

 バスや鉄道などを有機的につなぐ国土交通省の公共交通ターミナル整備事業「バスタプロジェクト」が、JR仙台駅周辺で検討されていることが分かった。高速バスの発着所が集約されれば、東北の玄関口としての利便性がさらに向上する。関係者は「次世代型の交通結節点が誕生する」と実現に期待する。

全国6地域で事業化

 仙台市では、東日本大震災の復興道路として八戸市と結ぶ三陸沿岸道が昨年12月に全線開通したほか、仙台東部道路仙台市中心部を結ぶ新たな自動車専用道路「仙台東道路」の整備に向けた調査が進む。こうした道路網を生かした広域的な波及効果も見込まれる。

 バスタプロジェクトは、東京のJR新宿駅に直結する日本最大のバスターミナル「バスタ新宿」整備の知見を全国に広げる事業。神戸三宮(兵庫県)、呉(広島県)など全国6地域で官民連携による事業化が決まった。

 関係者によると、仙台駅周辺については国交省内で事業の必要性が検討され、関係機関の意見聴取が進んでいるもようだ。

 仙台駅周辺は高速バス乗り場が西口と東口に分散している。使い勝手の悪さが指摘されており、事業では喫緊のテーマとして乗り場の集約化が検討される見通し。路線バスの通行が多い西口は渋滞が常態化しており、東口での拠点化が妥当との見方も出そうだ。

利用者は年々増加

 バスタを起点に、高速バスが仙台東道路にスムーズに乗り入れられれば、渋滞の緩和で定時性の確保が期待される。三陸沿岸道へのアクセスも良くなり、被災自治体の交流人口が増えて復興促進に貢献できる可能性もある。

 バスタには、公共施設としての機能強化も求められる。仙台駅周辺で帰宅困難者が生じた震災の教訓を踏まえ、一帯が防災面で果たせる役割を検証した上での整備を見込む。インバウンド(訪日外国人旅行者)の対応も不可欠となる。

 宮城県の新広域道路交通計画によると、県発着の高速バス輸送人数は2011年に489万人、18年には684万人と1・4倍に増加。1日当たりの高速バス便数も346便(08年)から934便(19年)と2・7倍に達し、高速バス網の定着が進んでいる。

 バスタ構想を把握する自治体関係者は「広域的な道路ネットワークと連動した公共交通ターミナルが仙台駅周辺に誕生すれば、県民の暮らしや経済への影響は極めて大きい」と話した。

国土交通省が主導する「バスタプロジェクト」が、仙台でも実現に向けて動き出しそうです。

中・長距離バス乗り場の分散解消が課題の核となり、タクシーや路線バスの集積にまでその風呂敷を広げるか?は今後の協議によって決定されてゆくでしょう。

 

いずれにせよ、問題となるのは土地。河北新報では「東口」を推していますが、そもそもそのような議論まではまだ至っていないものと思います。

とはいえ、仙台駅から至近で、かつバスターミナル用の施設を建設できる敷地はかなり限定的です。

 

考えられる敷地は、西口であれば「さくら野跡地」「エデン+ロフト」の2区画。東口であれば、「ヨドバシ第1ビル 第2期再開発地」くらいでしょうか。

事業費が青天井であれば、既存の西口バスターミナルを一旦潰してゼロから構築し直すやり方もあるでしょうけれど…。

事業者のやる気次第では、低層階にバスタ、高層階にオフィスやホテルというランドマークとなりうる開発も可能なことから、妥協のないハコをつくり上げてほしいものです。

 

個人的には、「西口バスターミナルの再構築」が位置的にはベストだと考えますが、エスカレーターやエレベーターを更新・新設したりしている現状、可能性はやはり低いでしょうか。一時的に移設しなくてはならない、膨大な数の路線バスをどこへやるか(果たしてやれるのか?)も含めて、問題点が多いのも事実です。

次点では、「東口バスターミナル・東口広場の再構築」。タクシーや送迎バス、一般車両用のスペースも含めて、有効に高度活用するために資する敷地であることは確かでしょう。

 

今後近いうちに始まるはずの議論の行く末を、しっかりと見届けたいと思います。